メガネ属性≠負け属性

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ドラゴンクエスト ユア・ストーリーの感想

ドラゴンクエスト ユアストーリー」を観てきました。

良いところも悪いところも半々くらいあったとツイッターで書きました。この発言は撤回します。

過去の遺産だけで成り立たせた懐古するためだけの作品でした。CGモデリング以外はすべて粗だらけの映像作品でした。

 

まず、自分は子供時代に天空シリーズが最も触れていたので一番思い入れあります。当然、ドラクエⅤも好きです。

ですが、今のドラクエはあんまり好きじゃないです。4年前のドラクエ11の発表会に全くワクワクドキドキしなくて自分自身とても驚きました。
それは、ドラクエは根幹のシステムを全く変化させず古き良きRPG(笑)としてただそのビックネームに胡坐をかいているからです。
ファンの懐古心をくすぐるような要素だけ詰め込んで、ファンに媚びたシリーズに成り下がってしまったからです。
もうこれは閉じコンになるのも時間の問題だなと思いました。というかもう既になってしまっているんじゃないかな…
(他の作品と比べるのはあんまりしたくないけどゼルダを見習ってドラクエのアタリマエを見直してくれよぉ…)

さて、そろそろ映画の話に移ろうかと思います。
始めに書いたようにこの作品は「過去の遺産だけで成り立たせた懐古するためだけの作品」でした。
ですので、上記のように今のドラクエを好きになれない自分は
まったくドラクエは築いてきた思い出に訴えかけることしかする気がないのか…と、ほとほと失望させられました。愛着のあるシリーズであるだけに落ちぶれた姿を見せられているようで悲しかったです。

と、ここまでが完全に個人の感傷に引きずられた感想でした。

 

 

この後は、鑑賞中に感じた悪いところを思いつくまま上げていこうと思います。

幼少時代を端折り過ぎてて感情移入できない

凄いです。サクサク進んで2分くらい経ったらゲレゲレとじゃれて遊んでるし、5分後くらいにはゲマと退治しています。そんなじゃパパスが死んでもそんなに悲しくないです。「ぬわーーっ!!」が変に浮かずに芝居しているヨシヒコ凄いじゃんくらいしか思いません。それと、自分の大好きな妖精の国のパートが完全にオミットされていてしょんぼりしました。

CGモーションが芝居がかってて嘘くさい、観ていて辛い

まず、CGモーション自体の出来が悪いです。CGモデリングに全てを力を注いでモーションを作る頃には燃え尽きたんじゃないかと邪推してしまうくらいでした。CGアニメーションがここまで進歩している昨今において、こんなに酷いと思うCGモーションは久々でした。
まったく人間っぽさがなく、作り物めいていて嘘くさいです。ピクサーも大仰なモーションだけど、愛嬌あるしキャラクター、作品雰囲気がマッチしてるじゃない。これはただの劣化コピーにみえます。

一部キャラクターがバリバリの若者言葉、イントネーション

やめてくれ…ドラクエって中世風ファンタジーじゃん…バリバリ浮いてんじゃん…没入感もくそもないわ…ビアンカめっちゃ最近の女子高生みたいな話し方するじゃん…萎えるわ

BGM、SEのタイミングが雑、浮いてる

このBGMどのシリーズのどこで使われているんだっけ?って当てる楽しみはあります。しかし、ゲームBGM、SEをそのまま何も考えずポッとてきとーに入れてきます。
キミたち、これを流しとけば嬉しいんでしょ?って薄っぺらい考えが透けて見えてくるようです。

…は?

上記の悪いところほぼすべてを物語上の演出で片付けられてしまうオチ

全て「物語上の演出です」と言われればそれで済んでしまいます。しょーもな。

ちなみに、認識を正しくするために言うとあのオチ自体に関してはそこまで批判的ではないです。
冷や水をぶっかけられたような気分になるけど、一つの作品としてこういうのがあってもいいとは思います。
ただし、そこまでの出来の悪さの言い訳としてオチがあるのは許せません。

 

 

こんだけ唾を吐いてきましたが、良いところがないわけではないです。

シナリオを編集して、たった2時間弱でしっかりドラクエⅤの物語を懐かしみ思い返せるようにしていました。
ツイッターにも書きましたがドラゴンオーブのくだりは良くできていたと思います。
鳥山明の描いたモンスター達が良くできたCGモデリングで動いているところを観ることができます。ゲマの邪悪さはよく表現できていたと思います。
それと、映画館環境でドラクエのBGMを聴けるのは使いどころは置いておいて良いと思います。

 

正直、この映画を観るくらいならサントラを聴いていた方が懐古体験としては優秀だと思います。