メガネ属性≠負け属性

アニメとか、ゲームとか、面白かったコンテンツについて言語化したい

映像研に手を出すな!をSHIROBAKO引き合いにして観る

「映像研に手を出すな!」が面白い。
一話一話の熱量が高く早く次の話を観たくなる魅力がある。

同じくアニメ製作を扱った劇場版SHIROBAKOの公開と時期が被っているのも何かの縁だろう。
SHIROBAKOでアニメ制作の流れを知ると映像研でも理解を助けになるし、二つの作品の違いを感じながら視聴するのも楽しい。

映像研は高校生の3人がクラブ活動でアニメーション制作をする話だ。
浅草氏、金森氏、水崎氏の3人を中心として、必要に応じて美術部などの手を借りてアニメ制作を行う。少数規模のため各人の個性が存分に発揮される。浅草氏らの頭の中にある想像の産物を、アニメとして現実世界に作り出していくという創作活動の面白さに焦点を当てている。
一方、SHIROBAKOはアニメ制作会社に勤める宮森あおいを中心に話が展開していく。
商業アニメーションを作るので、映像研とは違い制作に関わる人数が桁違いだ。こちらは個々人のクリエティビティよりも、たくさんの人が関わり合いながら一つの作品を作り上げる「制作」の側面が強い。

この成果物の出来上がった時の反応に二つ作品の違いが大きく表れている。
映像研では第4話で初めて大人数の観客に制作したアニメーションを披露する。アニメの映像が終わると観客は浅草氏らが作ったアニメに魅了される中、出来上がった作品に満足できない浅草氏らはあーだこーだと映像の修正点を議論し始める。
観客とクリエイターの熱のギャップが小気味いい。
一方、SHIROBAKOでは出来上がったアニメのオンエアを会社の会議室に集まって鑑賞するシーンがある。
ここでは作品の完成をみんなでドキドキしながら喜び、共有する場面であった。制作に関わる人数が多くなると、個々のクリエイターは制作途中で作品の全体像を完全に理解できない。そのため、放映されたアニメを観ることで初めて全体像を理解する喜びがある。

この他にも同じアニメ制作というテーマを持つ二つの作品を並べると、類似点と相違点が際立ってくる。
その違いがどこからきているか探りながら観ると作り手側の意図が見えてくる気がして面白い。

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今日の一枚

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